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2008年 08月 19日
皆様
先日小笠原の母島に行ったとき放置してるダブルカヌー?をみかけました。 これは使わなくなった浮き木を二本並べて作業用の船を造ったものと思われます。このような工夫(船を臨時で並べるやり方)や筏は方々で見られます。少し頭を柔軟にしてその起源や系譜をかんがえるべきでしょう。 ところで明日からタヒチに出かけます。海洋文化館にあるダブルカヌーの30年ぶりの調査です。ホクレア号が1976年にタヒチに着いたとき、多くのカヌーに混じって一隻のダブルカヌーが迎えたと書かれています(写真にも出ています)。これはフランスの冒険家ドゥ・ビショップが作ったタヒチヌイ号という竹筏(タヒチから南米を目差した)の乗組員でもあった、タヒチ生まれのフランシス・コーワンが、地元のタウティラ村の首長トゥタハ・サロモン氏と一緒に作ったものと言われています。1962年に封切られたマーロン・ブランド主演の「戦艦バウンティ号の反乱」のロケ用に多数作られたタヒチ型カヌーの一隻としてです。 私もそのビデをと手に入れて見ましたが確かにこのダブルカヌーが登場します。王様が乗ってバウンティ号のブライ船長を出迎えています。ブライはクック艦長の下で何度かタヒチに来たことがある人物です。帰りに船員が反乱を起こしたことでも有名です。 ところで海洋文化館のダブルカヌーもタウティラ村で作られ、その村人代表としてサロモン村長のタヒチ語の手紙が海洋博公園に残っています。さらにこのカヌーはホクレア号のデザイナー、ハーブ・カネ氏がデザインしてタウティラ村で作られたと記録されています。 私はその手紙を持って、あらかじめ連絡をしていたタヒチ博物館に向かいます。サロモンさんは亡くなっているそうですがその娘さんや当時の村人と会い、このカヌーの製造の経緯についてお聞きするのが目的です。 ここ数年念願していた調査です。さて、この30年の時を超えた調査、どうなりますか。 (sharkcaller)
by hokupal
| 2008-08-19 22:29
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