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2011年 01月 29日
インカは黄金の王国として有名でした。スペインが滅ぼしたとき、インカの黄金は奪い、太陽神殿コリカンチャを教会に改造していきました。インカの首都クスコのサント・ドミンゴ教会もその一つです。教会がインカの石組みのうえに乗っています。
この神殿には太陽の部屋、月の部屋、星の部屋など天体に関する部屋が並んでいたと言われます。その中でインカの星座観に関するパネル展示がありました。インカは天の川の中にある暗黒星雲を星座としてみていたことでユニークです。天の川の暗い部分にリャマ座を見ていました。 宇宙の暗い部分に何かを見るのはバリの方でもあると聞いたのですが、あまり広くは見られないようです。ミクロネシアではオリオン座を蛸座とみる考え方があってオリオンの三つ星は漁師が大ダコに打ち込んだ手斧なのであると。そしてその下の暗い空間が蛸が墨を吐いた部分だ、というのはありますが。 沖縄ではオリオン座を含む星座を立明星と称していたようです。多良間島の星座手引き書「星見様」では旧暦2月10日ころ、日の入りにこの星が卯辰の方角から登るころ5,6日は「ヒルマノ時分大雨フリ折節ニ候」と書かれています。 今回はインカの遺跡を見ながらハワイやポリネシアを思いだし、そして沖縄に思いを馳せてきました。まだまだ興味深いことはつきないようです。自分にとってもこのような星の民族学に目を開かせてくれたのがミクロネシアのスターコンパス、そしてホクレア号のway-findingです。 そろそろ沖縄に出発する時間が近づいてきました。最後に本当のリャマの写真。 (sharkcaller)。
by hokupal
| 2011-01-29 11:51
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